《設立趣旨》
現在、少子化、核家族化、地域の希薄化といった問題に対応し様々な子育て支援が行われています。しかし既存の支援は母親側への一時的な支援の在り方が多く見受けられ、乳幼児期に必要な親子の愛情形成や、年齢に応じた親子関係の育成といった点において、子どもの健やかな育ちを保障してゆく充分な支援とは言い難いように思われます。これからは、母親ニーズに対応した一時的一過性のサービス支援や、支援する側される側という一方向の関係性ではない、親が主体的に子育てに参加してゆける支援の在り方が必要と言えるでしょう。
これからの「子育て支援」の在り方は、親と支援者とのパートナーシップに基づいた協力体制を作りながら、子どもの育ちを支えていくことが望まれます。そのために親が子どもの育つ過程を見守るなかで子どもへの理解を深め、主体的に子育てを行うための「親への支援」と、一人ひとりの子の特性理解に基づき、それぞれの発達時期に必要かつ有効な体験を用意し、子どもの成長する力を引き出すための「子どもへの支援」を行っています。
そして何よりも、親子相互の「育ちあい」を通し、それぞれの親子が、より望ましい関係を築くための「親子支援」が大切であると考えています。
社会全体で子どもの育ちを支えるという点において、その一担い手であるわたくしたちは、子どもの発達・保育の専門家として、全ての子どもとその家族、地域の人々に対して、医療・学校・行政との連携を図り子育てに必要な情報と場の提供や、子どもの特性理解に基づき発達時期に必要かつ有効な援助支援を行い、親が主体的に子育てし親子の信頼関係を構築する手助けをしています。
また、発達に偏りのある子ども達へは専門家としての療育と必要な発達検査、特別支援教育の理解と推進及び異年齢交流の場の提供とコミュニケーション力を育てるための放課後活動支援、講演会やセミナー開催による社会教育推進に関する事業を行うことで、未来を担う子どもたちが地域の中で様々な立場の大人に見守られ、のびやかに活き活きと育つ明るい社会の実現に寄与することを目的とします。